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2024/05/19 04:42 |
マッサージ
弓凛です。
ホロウ夜間でのできごと。でも、ホロウぽくない。



「ねえ、アーチャー。ちょっと来て」
地下からあがってきたところで凛に呼ばれ、リビングに行くと、風呂あがりの凛が黄色のパジャマを着て、ソファに寝転がっていた。もう十月で涼しくなってきたというのにそんな格好をしてると風邪を引くぞという小言を飲み込んだ。
「マッサージしてくれる?」
「はっ?」
アーチャーが素で聞き返すと、凛は仰向けになって、早くと急かしてきた。
「肩がすごく凝っているのよ。アーチャーもマッサージうまいんでしょ」
も、ということはおそらく衛宮士郎にしてもらったことがあるのだろう。アーチャーは憮然としながらも凛のそばに立った。
「ほら、やってよ」
「……わかった」
ため息をついて、アーチャーは凛の背中に手を伸ばした。絶妙な力加減で肩や背中を揉んでいく。
「あ~、気持ちいい~」
「確かに凝っているみたいだな」
「でしょう。けっこう辛いのよ」
外では猫を被っているために誰かに頼みにくいだろう。定期的にマッサージをしてやったほうがいいかもしれない。
「桜と違って、凝るほどの胸があるわけでもないのに。こればかりは体質なんだろう」
「……何か言ったかしら」
額に青筋を立てて、指先をアーチャーに向けてくる。もちろんそんなことで慌てたりせずに、アーチャーは口の端を上げて笑った。
「いや、体型など関係なしに大変だと思っただけだ」
凛の目がつりあがったのと同時に弱点である脇腹を撫でた。
「ひゃあっ!」
体をのけぞらせて、声があがる。くくくっと小さく笑っていると凛が涙目で睨みつけてくる。まったくもって怖くなどない。
「ちょっと、アーチャー!!」
「ああ、すまない。ここは君の弱点だったな」
悪びれた様子もなくアーチャーは凛の脇腹や太腿を撫でていく。
「ひゃあ! うにゃあ!」
凛の可愛い悲鳴にアーチャーは満足げに笑った。

小さくて柔らかくて細い体をそっとベッドにおろす。凛は息を荒くしたまま目を閉じている。
凛の反応が可愛くて少し意地悪しすぎた。凛は悲鳴を上げ過ぎてぐったりしている。決してマッサージしただろう衛宮士郎に嫉妬などしてない。
「凛、水を置いておくから、落ち着いたら飲むといい」
声をかけると、凛は恨みがましい目で睨みつけてきた。
「さすがに次からはこんなことしない。すまなかった」
素直に謝ると凛の顔が胡乱気になった。信じられないのだろう。やりすぎたと思っているのは事実だ。
あとで怒られるのを覚悟しておいた方がいい。マッサージそのものはまともにしていたが、少々遊び過ぎた。
「だが、反応がよかった場所を今後も触っていくと性感帯になるだろうな」
思わず呟くと凛の目がさらにつりあがった。余計なことを声にだしてしまったようだった。
「アーチャー!!」
凛の指先が向けられると同時にアーチャーは霊体化してさっさと退散した。

「覚えてなさいよ!!」

凛の叫びがこだまする。

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2013/10/08 00:44 | Comments(0) | 弓凛

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